『トロイ』 | 天井桟敷 映画のはなし

『トロイ』

ワーナー・ホーム・ビデオ

トロイ 特別版 〈2枚組〉


2004年 アメリカ 
原題: TROY   
監督: ウォルフガング・ペーターゼン
原作: ホメロス
脚本: デヴィッド・ベニオフ
キャスト: ブラッド・ピット、エリック・バナ、オーランド・ブルーム、ダイアン・クルーガー、ショーン・ビーン、ブライアン・コックス



紀元前12世紀のギリシャでは、都市であるトロイが栄えていたが、その繁栄は近隣の国々の反感を買い、長い間戦争が繰り返されて来ていた。中でもスパルタ国とは、完全に敵対していた。
ある日、トロイ王子であるパリス(オーランド・ブルーム)は、スパルタ国の妃であるヘレン(ダイアン・クルーガー)と恋に落ち、彼女を自分の国に連れ去ってしまう。これを機に、スパルタ国の王を始め名のある指導者たちは、王妃を奪還する為の策を練る。
彼らは”獅子”と呼ばれる程の無敵の戦士であるアキレス(ブラッド・ピット)を筆頭に最強の軍をトロイへと向かわせ、攻撃を開始する。


オフィシャル・サイト
http://www.troy.jp/  (日本語)
オフィシャル・サイト
http://troymovie.warnerbros.com/index_flash.html  (英語)



そういえば、浚われてしまう王妃はダイアン・クルーガーだったのだね、彼女(のことあまりよく知らないのですが・汗)『ナショナル・トレジャー』の時の方が、より美人になっていたような気がします。
『トロイ』の王妃も勿論きれいだったけれど、ナショトレはね、なんて言うかきれいの他に、ものすごく気品に溢れていたなぁなんて。


【ほのかですが、ネタバレありです】






ブラピ、最強でした。
もう本当に暴れまくっていて、なるほどね、アレじゃ”獅子”っていわれるな。
三度の食事よりも、睡眠なんかよりも、戦うことがだ い す き なね、そんな根っからの戦士ぶりにくらりと。
彼は、例えば朝、「おはよう」と声をかけられたなら、「殺すよ?」と答えるようなね、そんな戦士。どんなよ。
暴れる戦士って難しいのではないのかね、うっかりするとただのお子さまみたいな我が儘な感じの男の人に見えたり、
明らかにわざとっぽい暴れっぷりになってしまったりとか、などなど。
でも、ブラピの戦士は、マジで骨太な”重さ”のある戦士だったなぁと思いました。やっぱあの方はすごいのだな。


アキレスって、そう言えば「アキレス腱」だよな・・・と、観始めてから思いだし、いつアキレス腱がブチきれるか、なんかヒヤヒヤしていた私で。

ここか?うわ、ここで切れるのか、な?とか(笑)


スパルタvsトロイの大戦争の一番の張本人である、パレス(オーリー)ですがね、彼のダメぶりもまたすごかったと思います。
お芝居として大成功ですね、あれは。
パレスは、ライバル国のお姫様を浚ってしまったといっては「お兄ちゃん、たすけてv」、その所為でライバル国が責めてきては「お兄ちゃん、どうにかしてv」と言う青年なのですが、お兄ちゃんのヘクトル(エリック・バナ)はそんな弟がかわいくて仕方がないのだろうね。
「またかよ(汗)」と言いつつ、なんとか弟を、国を守ろうとするヘクトルがいい。
兄弟(姉妹)愛っていいなと思うのですまじで。


大戦争がどんどんヒートアップしていって、歯には歯をシタイにはシタイを木馬には木馬を(嘘です・涙)という勢いで留まるころを知らない状況になっていくのですが、その中でスパルタ王子・ヘクトルが、トロイのある”戦士”をころしてしまいまして、その”戦士”というのがアキレスの従弟だったわけですね。
肉親を殺された時の、アキレスの呆然として目の前が真っ暗になって、怒り大爆発のところ、みてて苦しかったなぁ。

無敵な、戦って殺すことが趣味みたいな、最強の戦士が、マジ泣きなのですから。


従弟を殺られてたアキレスが、もう我慢ならなくて、ついに一人でスパルタ国に乗り込んで行くシーン。
ここ、かなり参りました(笑)
アキレスは、従弟を殺したヘクトルに一騎打ちを仕掛けるんですね。
敵・スパルタのお城に一人で乗り込み、ただヘクトルだけに呼びかけるアキレス。

おれと戦えと。
ヘクトルよ出てこいと。ヘクトルだけが出てこいと。ヘクトルだけにしか用はないと。
ていうかむしろ、世界中でおれとお前だけしかいらないから、みたいなね(あれ・汗)、そんなアキレスの呼びかけがとても迫力があって耳に残りましたね。
挑戦状を叩きつけられ、殺す気満々のアキレスの元に、それでも決して逃げたりせず潔く一人で戦いを受けて立つお兄ちゃん。
戦士って・・・あくまでも戦士なんだな(え?)

アキレスvsヘクトルは、互角といえど、やっぱり憎悪でいっぱいのアキレスが終盤にはガンガン責めていって、お兄ちゃんがどんどんボロボロになって行くんですがね、その様子を、スパルタの城中の人々が見ているわけです、王であるパパも、弟も家来たちもみんなみんな。
その中には、勿論ヘクトルの奥さんもいて、彼女の切ない表情がたまらない。
目の前で旦那さんがどんどん流血していくわけですからね、まだ赤ちゃんの息子さんを抱っこしながら、つらそうで切なかったですな彼女。


オデュッセウス氏(ショーン・ビーン)ですが。

このひとだったのですね、「トロイの木馬作戦」の考案者。
知将と呼ばれるオデュッセウス氏、いい。
いつもなにかを考えていそうな、そんな表情にぐっときたりとか。
で、この「トロイの木馬作戦」て、私はちゃんとわかってなかったんですが、あの木馬の中に戦士たちが入って、敵の国へ乗り込むっていう作戦だったのだね・・・(汗)
おっきな木馬からアキレスやオデュッセウス氏や戦士のみなさんがたくさん出てくるシーン、なんだかかわいかった気がします。

かわいいとかいうなと、槍で刺されるのだろうな私。
あと、そうそう、オデュッセウス氏・・・、ていうかショーンの走り方って、非常にはうってなる走り方だと思うのですが、なんでなのだろ。
はう。




「伝説になるぞ!」
ちぇき。